2011年7月9日土曜日

歩く・なら「古代の記憶が眠る飛鳥の里へ」

歩く・なら古代の記憶が眠る飛鳥の里へ」を歩いた。歩く・なら「橿原・明日香 明日香・藤原京へと都の歩みをたどる」(飛鳥コース)を逆向きに辿るようなコースであるがテーマが違うので訪れる名所旧蹟がほとんど違っているのがおもしろい。今まで飛鳥を訪れたのは秋から冬にかけてで落ち着いた風情だったのだが、初夏の緑鮮やかな田園風景も日本の原風景である飛鳥らしさを感じることができてよかった。例年より2週間も早く梅雨が明けた酷暑の中飛鳥観光をする人は少ないのも素晴らしい風景を独占できて大変よかったし、飛鳥の里はやはり歩いて巡るのが一番だ。


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近鉄橿原神宮前駅をスタートして、まずは孝元天皇陵のある剣池(現石川池)を訪れた後和田池を抜けると飛鳥の里が広がる。 推古天皇の豊浦宮を改築した豊浦寺の後身の向原寺を訪れるために少し回り道をした後、雷橋で飛鳥川を越えて雷丘を登る。雷丘本当に小さな丘なので苦も無く登ることができるだろう。

甘樫橋を渡り再び飛鳥川を越えれば本コースのハイライトである甘樫丘を登る。歩く・なら「橿原・明日香 明日香・藤原京へと都の歩みをたどる」(飛鳥コース)ではメインの登り道が工事中で急な石段の坂道を往復したのだが、今回はゆるやかに続く万葉植物を紹介した九十九折の坂道を登れて大満足だ。かなり長く登るので展望台から眺望は素晴らしい。大和三山に囲まれた藤原京までの距離がよくわかる。

甘樫橋に戻り三度飛鳥川を越えて、次は水落遺跡から飛鳥寺を抜けて、飛鳥座神社から大伴夫人の墓大原神社のある小原の里を訪れる。甘樫丘から見下ろす田園風景もよかったが、こちらから眺める田園風景も素晴らしい。実りの秋には黄金色に燃える棚田風景となるのも容易に想像できる。

この後奈良県立万葉文化館に出た所で道が途切れているようでびっくりしたが、そのまま奈良県立万葉文化館の前を通り過ぎると、酒船石遺跡へ通じる道があった。マップには載っていないが、ここまで来たら酒船石とともに酒船石遺跡は見逃せない。飛鳥に多く残る巨石は古代の記憶を最も留めるモニュメントだ。

飛鳥浄御原宮跡を訪れた後万葉を歩くルートなのになぜか目的地になっていない犬養万葉記念館の前を通り最後の目的地の国営飛鳥歴史公園石舞台地区を目指す。昼食がてらお店の人に聞いたみたところ嶋宮跡はお店の駐車場の辺りで一度発掘調査をしたが埋め戻したとのことである。

飛鳥川沿いに少し歩いた後飛鳥巨石巡りはまだまだ続き、亀石を訪れた後鬼の俎・雪隠を訪れる。本コースは丘を登り降りするので結構タフなコースで、わざわざ山を下ってまで長い石段を登る天武・持統天皇陵へ寄り道することもないのにと酷暑の中恨み事をつぶやく次第であった。本コースのゴールは近鉄飛鳥駅であるが、国営飛鳥歴史公園石舞台地区からバスで帰ってもいいかもしれない。